21歳、これから

17歳で摂食障害を患って、4年。

私は今、21歳を生きている。

もういつ止まってもおかしくない心臓のために、心電図を付けて生活したあの毎日も。

筋肉量が低下して、自力で立ち上がることも、起き上がることも出来なかったあの毎日も。

昼夜も関係なしに、借金までして、途方も無い量の食べ物を食べて食べて、涙も鼻水も垂れ流しで、喉から血を流しながら、吐いてトイレに流す、あの地獄の毎日も。

死のうとする私を、泣きながら抱きかかえる母と祖母のことも。

ものすごく長かったようにも、あっという間だったようにも思う。

私は今、21歳。

摂食障害を抱えたまま、生きている。

何度も何度も死にかけて、それでも今、私は生きている。

 

もうどうにもならないような気がした、あの地獄みたいな永遠みたいな日々から抜け出して、今のこのぬるい生活を手に入れるために、私は血のにじむような毎日を過ごしてきた。

 

どんな病気や悩みも同じだと思うのだけど、苦しみは当事者にしか分からないものなんだなと思う。

どんなに一生懸命説明したって、あの地獄は私と私の家族だけのものだし。

 

正直なところ、どんなに親しい人にだって説明なんてしたくないし。分かったようなこと言われたくないし。

 

だから、摂食障害を患っていること、どんなに私が必死に生きてきたのか、生きているのか、どんなに毎日が苦しいのか、どんなに消えて無くなってしまいたいのか、私にとって日常生活を送ることがどれほど難しいのか、そんなことはどうせ分かってもらえるわけが無いという、諦めの気持ちがいつもある。 

 

健康だった頃の私にとって、今の私はものすごく不甲斐ない生活を送っていて。

今の私の生活全てが、本当に恥ずかしくて。

だから、自分の現状への言い訳として"摂食障害”を使いたい、そのために病気の苦しさを知って欲しいという気持ちも、これもまたいつもある。

 

だから、死んでしまいたいくらい大嫌いな自分の現状に、摂食障害を言い訳として使うために。そうやって、なんとか誤魔化して、生きてゆくために。

 

苦しい苦しい4年間を、古くて遠い記憶にしてしまわないうちに、ここを見れば私の苦しい毎日を知ってもらえるのかもって場所を作るために、文字に起こしてみようかなあと思った。

 

言い訳に病気を使うことは、本当に格好悪くて、本当にずるいって分かっているんだけど。

それだけはしたくないと思っていたのだけど。

 

だけど私は、そうまでしても、生きてゆこうと思えるようになった自分自身に驚いていて。

何度も何度も死のうとして、それでも死ねなかった私が、自分から生きるための行動を起こす。

そんな日が来たことが、本当に嬉しくて。

 

誰も読んでいなくても、私自身のために、ゆっくり綴っていこうと思う。

 

私は少しずつ少しずつ、大丈夫になってゆく。